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わたしの叔父さんのSHOのレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
5.0
いい映画に出会えた。とてもよかった。牧歌的な表現の美しさ、世俗から離れてというよりも、そんな生き方しか知らずに過ぎてきた、ある意味人間らしいと感じる生き方に惹かれるとともに、たった1人の親族への想いに、胸が締め付けられる。だってもうこれ以上、失うわけには。
たった2日、家を離れることを、たった一晩ですら。その胸中と、彼女を形成してきた境遇とを思うと、胸が苦しくなる。彼女の目に映る世界を、不憫に思うのは紛れもなく高慢だと感じる。
無神経にみせて、実は丁重に、姪を優しく包み込む叔父の言葉ひとつひとつに、何よりも神経を研ぎ澄ませた愛情を感じてならない。今後を考えた、姪の幸せを願ってやまない行動が、随所に見られる。
実はたった一人の親族だから、では無くて、“この叔父だから”なんだとも思う。
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