栗林55

わたしの叔父さんの栗林55のレビュー・感想・評価

わたしの叔父さん(2019年製作の映画)
3.8
【過去のトラウマ・親族の介護という、二つの要素が、静かにずっしりとのしかかる作品】

静か〜な始まり。
こんな雰囲気久しぶり☺️
デンマーク産🇩🇰

オープニングから、セリフがほとんどない!
ニュースキャスターとたまにクリスたちの牛舎に来る獣医の方が喋ってる😅

日々、繰り返すルーティーン。

しかし、
少しずつ、少しずつ
やるせなさがのしかかってくる…
じっくり、じっくり、
クリスが追い込まれているのが伝わる…


とにかく叔父のことが心配なクリス。
何をしていても、叔父のことばかり考えてしまい、自分の行動ができない。

ほとんど感情を出さないクリス。
強いて言えば怒りと哀しみ…
それも慢性的で麻痺してる気がする…


やけど、叔父が足枷になっているというような悲観は感じないのよ。
叔父さんと三人でいるときの笑顔は嘘じゃない気がする😌

ただ純粋な使命感
それゆえに、周りがなんとかしてやりたいと動くんよね。どう対応すれば良いのか難しい中で、二人の男性の優しさがすごく良かった😊✨

もちろん、叔父さんも悪気があるわけじゃないんでしょう。
でも、クリスの心配は尽きないし、クリスが呼んでるからったって、どこにもついてくるんかい😂💦

いよいよクリスが徐々に外の世界へと動き出したとき…


これだけ心情面の移り変わりをじっくり見せてくれたので、
終盤は、どう終わらせるんや…とかなり気になってましたが…

うわーーテレビかーーー!


丁寧すぎるほど丁寧な演出☺️✨
バックミラーの数秒間は、過去(後ろ)を見てるメタファー?


外野がいくらとやかく言ったって、
自分のしたいように生きれば良い!
個人的にそう思ってはいるんですが、
獣医学の本を嬉しそうに読むクリスを見てると……🥺

つくづく自分は楽な環境にいるんやと思い知らされますわ。


ラストカットの、
わたしの叔父さんの顔を見て、どう思うか。
わたしに幸せをくれる、守ってあげたい存在か
わたしの人生を蝕んでいる、逃れられない存在か
もしくは、
過去のわたしを救うための存在か
過去のわたしを戒めるための存在か

いい意味で全くスッキリできず、
非常に良かった👍✨



あちゃん!お誘いありがとうね🫶
自分一人じゃ中々観る機会のなかった作品が観れてめっちゃ良かったよ〜❣️
栗林55

栗林55