Mizi

ファストフード店の住人たちのMiziのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

東京国際映画祭で。
冒頭に映る螺旋の不思議な建物は、何を象徴しているのか。私達が暮らす世界や社会からは逃れられない。無限性を持つ人生のようなものか。
タイトルからも一見、ファーストフード店に暮らす住人たちの交流とお店自体が小さな社会になっているように見える。紙コップに書かれたim livi’n itの文字が切実に、でもお茶目に訴えかけてくる。
皆が集まるのは安らかな夜の時だけでそれぞれ事情がある生活者たちは、必死にストリートで生きている。社会の裏側  は、想像よりも過酷でつらい。紹介屋のポックは、ハッタリを平気でやるけれどもやさしく、誠実さが見え隠れする男。
義母に追い出された親子。家出したゲーム少年。未亡人のおじいさん。行き場のない漂流者たち。
歌手のジェーンは、歌からも哀愁が漂っていて、凛と生きる母のような存在。
エキストラのシーンは全体的に暗い映画の雰囲気から、少し変わってコミカルで、笑ってしまう。
血の繋がらない人達が家族のように集う場所を持つ点では私も万引き家族に似ていると思った。今、人の横の交流が薄い中で、関係ない他人とどのくらい分かりあえるのか、血の繋がりも家族も大切だが、血の繋がらない家族も家族なのだと思わせる。未亡人のおじいさんの“話し合おう”という言葉が印象的だった。
(舞台挨拶ミーハー談)まさか郭富城(様)氏を拝める日が来るとは思ってもみなかった。二階の後ろの方だったけれどもワイルドなイケおじでした。通訳が2言語入ったので待つ間に靴が踊ってたのにドキっとしてしまいました。楊千華氏もきれいでした。香港界の桃井かおりみたいな(違ってたらごめん)。紫の髪がお召し物に映えていてかっこよかった。監督のお話ももっとききたかったな。
P.S. たまたまですが、その時履いていた靴がNIKEだったのを思い出しました笑偶然のスワッグ。
あの渋さで、私立探偵ものなんかやってほしいです。(私立探偵濱マイクから抜け出せない。。)
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