2022年1発目にしていきなり年間ベスト候補。
なぜかレビューが約1年遅れた為、ついでに2022年を振り返る。
期間が空いたおかげで今作最大のサプライズを知らない人はいないと思うのでネタバレフィルターはかけません。
今年はトップガンやアバターやスラムダンクなど数十年ぶりの待望の作品が話題になった。（これらは2024年までにレビュー目標）
話題作の共通点は面白さに加えて懐かしいという感情にさせてくれる点だと思う。
そしてこの懐かしいという感情に勝る興奮がない事は、トイストーリー3という傑作が証明している。
懐かしさのおかげで何倍にも増幅する興奮度合いで言えば、世代的な事も大きく今作が断トツでぶっ刺さった。
20年前にスパイダーマン1を初めて見て以来どはまりして、ただ繰り返し見る事だけでは飽き足らず、無駄にDVDとロードショーを同時進行で見たりした事もあった。
映画館で見た3は、冒頭のハリーとの空中戦の興奮を15年経った今でもはっきり覚えてる。
自分を映画好きの道に引き摺り込んだ代表作と言っても過言ではないそんなサムライミ版スパイダーマンシリーズ。
前置きがだいぶ長くなったからもっかい言うと、やっぱり懐かしさにはどんなCGや緻密な脚本も敵わないなと再認識した。
予告やリークである程度過去のキャラクターが出る事は知っていた。
唯一怖かったのは友情出演的な出方で引っ張るだけ引っ張ってほとんどセリフがなかったりするパターンだけだったけど、そんな不安を一蹴するようにDr.オクトパスは高速道路で皆が求めてる触手祭りをしてくれた。
なんならあの丸サングラスおじさん本体より触手の方が興奮の対象だから、最初にガシャーンって触手だけ登場した時のきたきたきたぁー感はとてつもなかった。
やっぱりスパイダーマンとのアクションが1番映えるヴィランはDr.オクトパスだと思う。世間的に2が最も評価が高い理由の1つかもしれない。
そこから間髪入れずにあの頃の声のままの「HA HA HA HA〜」でグリーンゴブリン登場で更にぶち上がったからあそこはお預けしないで連戦して欲しかった。
ただ少し引っかかったのはせっかく大金はたいて大物俳優を起用したからか、ゴブリンの仮面はほとんど被らずアクション中も常に素顔だった事。
エレクトロは明らかにアメスパモデルがださかったから改良して良かったけど、ゴブリンはやっぱり仮面姿が1番かっこいいからもう少しあの仮面姿を見たかった。
俳優の老化も全く気にならず一部CGの最新技術はすごかった。
ただ大人の事情なのかサンドマンだけ常に砂モードなのは明らかに違和感があった。
トビーマグワイア出ますアンドリューガーフィールド出ますウィレムデフォー出ますジェイミーフォックス出ますっていう主演級がひと肌脱ぎまくってくれてる流れでしっかり断るよく知らない俳優に少し腹が立った。
続いてヒーロー側視点
まずマルチバースの犠牲者ストレンジ無能化問題。
ピーターに事前説明0で勝手に時空歪め仕事始める今作最大の戦犯。
そのくせお前が何回もわがまま言ったせいで時空歪んだわもう戻せねーってひどすぎる。
皆が見たいもの見せるために偏差値だいぶ下方修正されててちょっと不憫だった。
歴代3人が揃った時は言うまでもなく感無量だったけど、初登場の方法は時空の遠くからじわじわ歩いてくる以外のもっと派手な演出にして欲しかった。
インフィニティウォーのソーを見せられてる身からするとちょっとやそっとの登場の仕方じゃ満足出来ない体になっちゃってる。
暗闇から歩いてくるのは良いとしてその時はまだトビマの顔は映さずにMJ達の表情で期待させて、トムホのピンチの場面で2人でシューーって助けに来て欲しかったなって思う。
まーそれしちゃうとクライマックス前に3人でウェブシューターの違いとかで盛り上がるほのぼのサービスタイムがなくなっちゃうから中々難しい。
ちなみにウェブシューターは各シリーズ毎に音が3パターン違って今回もそれぞれ忠実に分けられてるらしいけど私は全く気付きませんでした。
そんなサービスだらけの150分の中で1番好きなシーンは落下MJの救出に間一髪で間に合って涙ぐむアンドリューガーフィールドのところ。
ストーリー的にも興行的にも悲しいアメスパだったけど、こういう最高な活かされ方をされて色々報われたように感じた。
当時は何回ベンおじさん死ぬんだよとか叩かれてたけど、サムライミやアメスパのホップステップがあったおかげでここまで高くジャンプが出来たと思うと、批判してた人達も含めてシリーズファン全員がやり直した甲斐があったと思える最高のまとめ方したと思う。
ここまで最高のものを作ってしまうと、次回以降もこれ以上ファンの期待を上回れるか問題が浮上する。アベンジャーズも黄金世代が抜けちゃったからなおさら不安。
なにせ歴代興行収入6位に入った今作を含め、TOP15位以内に6本もランクインしている今やモンスターコンテンツと化したMCU。
製作陣も今頃ひしひしと感じているだろう。
大いなる力には大いなる責任が伴うことを。（決まった）
