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返校 言葉が消えた日のhisaukのレビュー・感想・評価

返校 言葉が消えた日(2019年製作の映画)
3.6
1962年の台湾。
中国国民党による独裁政権が支配力を強めていた。
市民に相互監視と密告が強制された社会となっていた。


なんの前情報も無く鑑賞。
この時代の台湾の歴史が詳しく描かれている作品かと思っていた。
なんと原作がホラーゲームだったなんて。
ホラーとも知らずに観始めた。

2人の高校生ファンとウェイの目線から話は進んでいく。

本も詩も絵も歌も許されない。
反した者は死刑。

こんな恐怖政治が長期に渡って行われていたなんて。
考察を読んでみたけど1987年まで続いていた。
本当に恐ろしい。

この様な内容をゲームにしてしまうことにかなり驚いた。
不謹慎と思われるかもしれない。
でも若者達が台湾の歴史を忘れないためにはいいのではないかと思った。

台湾の多くの方々が理不尽にも処刑され命を落とした歴史である。

「白色テロ」というそうだ。
この時代が描かれている映画を観たいと思った。

侯孝賢監督の『悲情城市』(1991年)
エドワード・ヤン監督の『牯嶺街少年殺人事件』(1991年)

この2作品が有名らしい。

第二次世界大戦で日本が敗戦するまで台湾は日本の植民地でもあった。
その時代の事を私はよく知らない。
酷い事をしていたのかも。

人間は本当に恐ろしい。

ジョン・スー監督作品
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