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罪と罰のkecojiのネタバレレビュー・内容・結末

罪と罰(1983年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

カウリスマキの一作目。
カッコつけすぎ感がある。題材から何から、何やらソリッドな映画にしようとしてるように感じて鼻につく。音楽も、挿入歌はどれも絶妙にいいが(特に最後に車のエンジンかけた時に流れるドアーズみたいなやつ最高)、バックグラウンドミュージックはドラマチックにしすぎる感じがある。
そんな中でマッティ・ペロンパーの出てくるシーンは最高のカウリスマキ感で、それは一作目から変わらないのだとわかり嬉しかった。
スープを急いで食べるペロンパー。マッチをはみはみしまくるペロンパー。コーヒーを作りながら英会話を勉強するペロンパー。三輪車に乗って友達を待ってるペロンパー。変な髪型のペロンパー。最高である。

2作目がカラマリユニオンというカウリスマキ的なものを煮詰めてぶちまけたような作品であることを考えると、自分のやるべきことをカウリスマキはこの罪と罰という映画を作って理解したのだと思う。
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