からかす

雪暴 白頭山の死闘のからかすのレビュー・感想・評価

雪暴 白頭山の死闘(2018年製作の映画)
4.0
大筋は金塊強盗を追う刑事という
とてもコンパクトなお話。
でもその分シネマスコープの画角で映される
雪山・吹雪の暴力的なスケール感との対比で
鮮烈なインパクトを残す作りになっている。

また主人公の刑事、仇の金塊強盗とも
大した人間じゃないというのもポイント。
主人公は復讐に妄執を燃やすも
それに囚われすぎている嫌いがあるし
犯人も悪人ではあるものの
他の映画で出てくるような華のある人物ではない。
このちっぽけな対立構造が
吹雪が去ったら忘れるような
小さな事件の中核にいるというのが印象的。
それでいて戦い方はちょっとランボー的というか
ちょっと知恵比べするところがニクい。

会話や間で緊迫感を出すのも上手い。
いつ撃たれてもおかしくない状況下で
凍えるようなピーんと張り詰めた空気感を
作り出していてお見事。
その分全体的に地味という感じはあるものの
正直かなりパワフルな一作だと思う。

確実に狙いにいった
序盤と終盤で重なる1シーン。
まんまと狙いにハマり
やられた!という感想。
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