ななな

プリズン・サークルのなななのレビュー・感想・評価

プリズン・サークル(2019年製作の映画)
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島根にある官民協同の男子刑務所で取り入れられている「TC(Therapeutic Community=回復共同体)」という更生を促すプログラムについて、実際に受けている4人の若者とプログラムを終了した出所者を映したノンフィクション。

いろんな生い立ちがあって罪を犯して入所してるんだけど、特に印象的なのは小さい時に辛い体験をした時に感覚を麻痺させたり感情をなくしてきたことが多いのかなと。
その時はそれが最大の防御だったけど、大きくなって麻痺した感覚に慣れてしまって、なにか大切なことも麻痺してしまってるというか...

背けてることや向き合わないといけないことに対して、まずは自分が意識を背けているんだっていう感覚を呼び起こすことから始まって、向き合う必要があるんだなと思った。(自分にも少なからず当てはまるから自戒の念も込めて)
あとは客観的に物を見ることの大切さを感じた。

TCを受けた出所者の再入所率はそうでない出所者の半分以下なんだそうだけど、出所者のTCと出所後の現実の間の葛藤してる姿も映されていてありのままが伝わってきていい作品と思います。

自分と地続きの世界でこういう現実もあることを知ることができて、この作品を観ることができてよかったです。(この作品は点数つけれないなぁ...)
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