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水曜日が消えたのaのレビュー・感想・評価

水曜日が消えた(2020年製作の映画)
3.0
正直見ようと思っていなかったけど、見たら面白かった、見てよかった。
迷ってる方は是非って感じです。
映画見ようday3作品目。
中村倫也くんが魅力的。

予算が少ないのか出てくる場面は多くないけど、その中でかなり世界観の広がりを持たせているところに好感。
あの手の映像を作るのって結構頭使いそうだし、低予算に見せない工夫がすごい。
やっぱり決められた予算の中で、どのくらいカット数作って広げられるかっていうのは、いつも物語の深さを決めるような気がします。

中村倫也くんが圧倒的なので、見てて楽しい。
倫也くんファンの方は嬉しいんじゃないかな、いろんな中村倫也。
倫也くん自体のお芝居をきちんと見たのは、「ちゃんぽん食べたか」を見た時が初めてだったけど、飄々としたお芝居が出来る人。
カメレオン俳優と呼ばれる所以はそこになるのかなぁ〜綾野剛さん然り。
トランス状態に持っていくことが上手い、でも心は持ってかれない。
2人の共通点は、多分通常じゃ考えられないほどの集中力。
ワンシーンに対する集中力が恐ろしく高そうな気がする(めっちゃ憶測、すみません、あんまり詳しくなくて)。

一ノ瀬が数年後初めて会った火曜日に対して抱いた感情に、ちょっと泣きたくなってしまった笑
人間は誰からも愛されたいものだよね、そして自分の個性を分かってくれる人がいることの尊さよ。
石橋菜津美さん初めて拝見したけど、不思議な雰囲気を持った方だな、楽しみ。

「僕」が多重人格なので、安易に物語を片付けちゃいけない感はあるけど、でもそれさえも見た後スッキリする物語。
人格の統合が治療においての基本だと思うけど、これからどう「僕」が生きていくのか気になる展開。
映像も綺麗だし、ドヴォルザークを聞きたくなります。

それを個性として生きていくことも、現代人が生き抜くヒントになるのかなと思いました。
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