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リチャード・ジュエルのoggyのネタバレレビュー・内容・結末

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

絶対に泣くだろうなと思ってたのに、キャシーやショウが胸糞悪すぎて一滴も涙が出なかった。話も役者(もちろんオリビアワイルドやジョンハムも含めて)も終わり方も良かったと思うけど、もう全く爽快感がない。それくらい不快だった。
映画だからかなり誇張されてるのか、流石にそうであると信じたいけど、でもメディアによって英雄から一転犯人扱いされたことは事実なんだよな…。
リチャードが、ここに来るときに丸いマークを見て、FBIや法執行官に憧れていた、だけど今は分からなくなった、と言うところがすごく刺さった。彼はただ、冤罪で自分を否定されただけでなく、法執行官に対する憧れまで揺らいでしまった。
また、時折挟まれるその日の記憶が、彼自身、怪我こそないが現場に居合わせ惨状を目にした被害者の一人であることを思い出させる。
何と惨い話だろう、と思うと同時に、今まさに感想を打ち込んでいるこの小さなスマホで、いくらでもフェイクニュースを作り出し想像を遥かに超えて拡散されうる現代では、私も知らぬうちにキャシーになりうることに思い至り、とても恐ろしく感じる。
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