このレビューはネタバレを含みます
世の中は、バカだらけだ。
シンプルに無能なバカ。疑うことをしないバカ。他人を利用して名声を得ようとするバカ。自ら考えずに周りに同調するバカ。地位や名誉のために嘘をつくバカ。
この映画のよかったのは、リチャードもそんなバカの一人でしかないんだと、思えたこと。そりゃあのクソ女やクソFBIに苛立つけれど、誰かを悪にしたてあげリチャードを正義として描いたところで、そんなもんなんの意味もない。
バカがクソにならずに済むためにはどうするか。賢くなる?権力を得る?遮断する?答えはわからないけど、他人を受け入れる力が大切なんじゃないか。
自分プレゼン!のような発信力の強さよりも、相手が誰であれしっかり受け入れる受信力こそが、こんなバカとクソしかいない世界を平穏に生きる術なんじゃないか。
と、勝手に深く考えさせてくれたのは、イーストウッドだからかなぁ、思っている。
最後にハッピーエンドじゃなく、穏やかさをくれるイーストウッドがすき。
#2020_79