何よりも先立って、主演のイ・ジュヨンさんの負けん気溢れる顔力&佇まいが素敵な作品でした。
差別や偏見・固定観念など女性の前に不当に立ちはだかる壁と真っ向から戦う話かと勝手に予想してたんですが、(そういった障害が前提として存在するにしても)実はそういったトーンとはやや違っていて、夢と現実の間の葛藤の話であり持たざる者のK.U.F.Uの話であり、何かを諦めずに続ける事の難しさ&意義深さの話であり、という比較的好みの方向性の物語でした。
…が、やや引っかかるというか飲み込み辛い部分もあったりして、最終的に可もなく不可もなく的な感想に落ち着いてしまいまして。
運動場50周でぶっ倒れてたらプロの世界は難しい気がするとか、投げ込みによるマメはそこにはできない気がするとか、細かい野球描写の部分は置いとくとしても、お母さんの扱いにはちょっと流石に納得がいかなかったなー。
個人的には彼女の"地に足つけろ"的な意見にも一理あると思うし、母という立場からしたらそう言うのもある種自然だと思うんだけれど、一方的に彼女が改心してめでたしって流れはさすがにどうなのかという。
彼女が改心する際に語るアイスクリームにまつわる昔話も、それとこれとは話が違うって事だし。
夫や娘の大切な物を勝手に処分するのは完全に擁護出来ないしOUTだけれど、それ言ったらスインちゃんも母の紹介で入った会社なのに業務中に抜け出すのはナシでしょって話だしなぁ。
あと"サーカス"って言われてスインちゃんが怒ってるシーンがあったけど、プロ野球って興行でもあるから、そういった意味でも闘志あふれるイイ顔した、実力もあるスインちゃんを獲得した方が良いよ、とは逆に思ったですね。
実話ベース&実際に韓国プロ野球会は女性でも入れるっていう事実は、それはそれで楽しそうで羨ましいよなぁ、とは思いました。
