Koko

夏時間のKokoのレビュー・感想・評価

夏時間(2019年製作の映画)
5.0
「みんなで食べると美味しい」おじいちゃんの家に越して来た夜、お父さんの言葉。仕事、恋、家族、老い...それぞれ悩みを抱える人達が、テーブルを囲んでご飯を食べるシーンが何度もあった。おじいちゃんの誕生日のサプライズケーキ。採れたての葡萄や唐辛子。家族は、食べ物によって繋がってることに気付く。心を通わせていなくても、ぎこちない雰囲気があっても、誰かと同じものを食べるのは、希望が残されている気がする。『はちどり』もそうだった。そして、ウニのお兄ちゃんも、主人公も、食事中に突然泣く。食卓は、インターネットなどの虚構に居場所を見つける孤独社会の中で、現実の温かい空間なのかもしれない。
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