どの人の人生も深掘りすることなく、淡々と物語は終わる
だが、そこにはアン・ソンギがいた
彼がタバコを吸い、沈黙し、見つめるだけで、すべてが描かれているように感じる
そんな作品
ウンソクのことを可哀想だとは思わない
世の中は美しいものばかりではないと誰よりも知りながら、雨の日にも晴れの日にもそれぞれの良さがあると柔らかく語る彼女に、そんな言葉は相応しくない
顔を上げて面白そうに笑うウンソク
娘もきっといい子に育つよ
社会の片隅で慎ましく生きる
韓国でも日本でも、それすら難しいのはどうしてだろう
礼を尽くした韓国版おくりびとの作法が見られて良かった
原題の方が好み