からかす

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のからかすのレビュー・感想・評価

2.0
本作を観るにあたっては原作漫画は全巻読んで
TVアニメまでは観ていない状態の予習で臨む形に。
原作漫画自体は非常に楽しく読んだという感想。

で本作だが画はめちゃくちゃ綺麗だし
迫力ある戦闘シーンは圧巻だし
何より300億円の男こと煉獄さんはとてもカッコよかった。
最後には生前の遺影も流れて本当に豪勢なお葬式という感じ。
タイトル通り原作のうちの1エピソードを劇場版化したものであり
完全なる一見さんお断り仕様となっているがこれは大正解。
これに前後余計な説明を加えられるとやっぱり冗長になる。
この仕様は数あるシリーズものでは
散々あるスタイルだからこれ自体に一切不満はない。

ただねえ、映画として何より辛かったのは音楽。
どんなシーンでも何か音楽を流してないと死んでしまうのか
とにかくやかましい。
音楽流れなかったのは最後の故人からの挨拶シーンくらいでは?

もう一つは本作に限った話じゃないけども
週刊連載漫画を映画化する上での最大のネック
物語を再構成するかそのまま再現するか問題。
本作は完全な原作再現に近い手法をとっているが
週刊連載漫画である以上毎週戦うコマがあるので
それを一本の映画にした時にずーっと戦っていることになり
見せ場が非常に散漫になっていると感じる。
印象として90分ずーっと戦って30分ずーっと泣いてる感じで
メリハリが全くない。

これは好みの問題だけど原作の良い点って
えげつない展開や熱いドラマをテンポよくさらっと描いてる所。
これは漫画という媒体だからこそできることなんだけど
アニメという形になった時に+映像+音楽で
異常にエモーショナルにするのってすごく冷める。
壮大な音楽かけたり絶叫演技を繰り返しすぎ。
もう少しアニメだからできる「画」の力を信じることはできないのかと
非常に勿体なく感じる瞬間が多々ある。
からかす

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