塩

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の塩のレビュー・感想・評価

4.8
鬼滅の刃にハマったきっかけの話であり、一番好きなキャラクター煉獄杏寿郎の映画。
まず、コミックで始めて読んだ時の衝撃、ハラハラ感、突発的キャラにも関わらず主要キャラに負けない愛着感、すべてをほぼ完璧な状態で映像化してくれていて参った。最高の形で映像にしてくれた事に有り難さすら感じる。

正直前提としてわたしはコミック派。理由はコミックならテンポが全て自分だから。衝撃のシーンは余韻にしばらく浸ってからページを捲るし、あまりに打ちひしがれたら閉じる事もある。そうやって自分の世界で音や空気を広げるのが好きなのだが、これは見事にそれを越えてくれたシーンが多かった。
余韻はしっかり余韻に、音楽で世界を広げて、息遣いで苦しさを覚える。迫力のシーンは迫力のままに、コミックでは描ききれない動きをしっかり表現していて、映像ならではの魅力に惹きつけられた。

強いて言うなら、音楽として炭治郎の歌よりもう少し炎を推して欲しかったかな。使いすぎなくらい多用しても良かった気がする。それ用の歌なので。
最後の母の幻想?を見るシーンでも、映像ならではの煉獄さんの視野で見ているような作りで良かった。血が溢れ出るシーンも、コミックではない「死んでしまう」というハラハラ感を表現出来ていたと思うし、本当に今は劇場版として最高のアニメを見せてくれてありがとうって気持ち。

正直ここまで社会現象になるほどかと言われるとそこまでだとは思うけど、こういう作品とキャラクターが一世を風靡する日本という国の国民性をわたしは美しいと思う。そこまで含めて良い。
明日観たらまた点数変わるかも。とにかく煉獄さんは登場キャラで一番気高く強くかっこ良いと思うので、存分に堪能できて最高でした。
塩