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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のkazuuuのレビュー・感想・評価

4.5
金曜の夜。人の減ったオフィス、終わらない仕事、迫るリミット。こうなったら仕方ない。

「全集中!仕事の呼吸、五の型、"リスケ願い"!」
これに六の型「謝罪」を組み合わせ、そそくさとオフィスを出た私が向かったのは、映画館。
目的は勿論、巷で話題の「鬼滅の刃」である。

鬼滅の刃とは、週刊少年ジャンプに掲載された漫画で、家族を鬼に殺された青年が、鬼になってしまった妹を人間に戻す為、戦う話である。(めちゃくちゃ雑)

そして本作は、昨年放送されたアニメの続編であり、漫画では「無限列車編」と呼ばれる部分の映画化だ。

因みに、私は漫画を全巻揃えたので、映画の展開は全部知っていた。

さて、肝心の映画だが、控えめに言っても最高だった。

なんと言っても、泣ける場面のオンパレードである。
挙げるとキリがなく、またネタバレは本望ではないのでここではしない。
ざっくり言うと、主人公の家族・兄弟への想いを感じるセリフ、そして困難に立ち向かう姿に、私はグッときた。さらに声優達の熱演も加わって心に突き刺さり、感動の雨を降らせる。
それは他の観客も同じだったようで、広い劇場内では終始鼻をすする音が響いていた。たかが少年漫画のアニメ化と、侮ってはいけない。

登場人物たちは皆魅力的であるが、特筆すべきは、やはり煉獄杏寿郎。
アニメではちらとしか出てこなかった鬼殺隊の炎柱 煉獄のその真っ直ぐな性格と部下を守る漢気に、彼のファンはまた増えてしまいそうだ。おいらも弟子にしてほしい。(因みに、私の推しは善逸である。)

作画は相変わらずのお化けクオリティ。特に戦闘シーンの迫力が凄まじく、鬼vs鬼狩達の技の応酬はもはや芸術的な美しさである。

というように長々と書いたが、妥協を全く感じさせない想像を上回る傑作だった。
公開日のレイトショーで満席、なにかと厳しい状況の続く映画業界を救う一本になるか。
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