鴨まんじゅう志望

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の鴨まんじゅう志望のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

声 映像 音楽 ストーリー どこをとっても一級品だったゆえに、感動シーンの魅せ方が一辺倒だったのがとてももったいなかった。


今回の映画は、(というか鬼滅の刃アニメ自体)
未だかつて見たことないスペクタクルな映像、そのクオリティに負けない声と音楽という点で、アニメ映画のひとつの節目となるような作品だと思う。公開から1週間しても、映画のCMに有名人の絶賛や、高〜い初日満足度が入ってなかった。ただ新しい予告映像を流すだけでお客さんを呼べるのは、十分に映画に力があるからだ。すごすぎる。


★構成
初めにお館様のシーンを持ってきたのが良かった。冒頭に「人が死んでも人の想いは消えない」ということをセリフで表してから本編を見ることで、「煉獄さんの想いを継ぐ炭治郎たち」の図がよりハッキリ見えたと思う。


★戦闘シーン
随所に工夫があり、素晴らしかった。対 厭夢戦はオーケストラチックなBGM、対アカザ戦は機械音が入ったEDM系と、鬼ごとに戦闘シーンのBGMが違ったし、映像も言うまでもなく良い。


★感動シーン
この点がもったいなかった、、、!ちょっと感動がしつこかった。
劇中での感動シーンは、
・煉獄さんの夢の中の兄弟のシーン
・炭治郎の夢での家族再会、家族と別れるシーン
・対厭夢戦決着シーン
・煉獄さんの最期
が挙げられるが、BGMが「切ないピアノか壮大オーケストラ」の2択しかなく、表現のバリエーションがパターン化していた。
例えば、煉獄さんが最期、母と会話するシーンは声のお芝居が素晴らしいから、BGMなんかいらないと思う。緩急のうち戦闘シーンが「急」とするなら、「急」では映像、音楽、声をフルスロットルで使う代わりに、「緩」の感動シーンでは声だけに任せるところがあったらよかった。


★まとめ
鬼滅の刃 無限列車編においては、
声、映像、音楽、ストーリーを創り出す人たち、、クリエイターが素晴らしい作品!
それだけに、ディレクターにもう少し緩急を意識した演出をつけてほしかった。

エンターテイメントとしては十分楽しめたので、
リピートするかも。