ジェイティー

ラーヤと龍の王国のジェイティーのネタバレレビュー・内容・結末

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

かつて龍と人は共存していたがドルーンと呼ばれる怪物が災厄を持たらした、石となっていく人々と仲間の龍を救うべく最後の龍と呼ばれた「シスー」は最後の力で龍の石を創造しドルーンを倒した。
しかし、人々は元に戻っても龍たちは元に戻らず「シスー」もまたどこかへと消えてしまった。
そして人々は絶対的な力を持つ龍の石を巡り争い、5つの国に分断してしまう。
長い年月が経ち、分断された国の一つハート国の姫である主人公「ラーヤ」は幼い日に起きた出来事でドルーンが復活してしまい、父も石となってしまう。
過ちを正し、父を救うため、砕けた龍の石を探すべく旅に出たお話。

ロクな宣伝もできずちょっと不遇な作品が多い昨今、
観た結果、本作もその一つだと思いました。

最近のディズニー作品に見られるやたらメッセージ、性別、民族性などが露骨であるという点は本作もあるにはあるのですが、アナ雪の2作に比べれば個人的にちょうどよい塩梅になっていたように思います。

そこがちょうどよく感じられた理由は恐らく初めから明確な目的があり、個性豊かだが同じ悲しみを背負っている仲間たちとの出会いなど純粋に冒険譚になっていたからかもしれません。

構成も散らばっている龍の石集めなのでチャプター分けしやすく各チャプターのブリッジ部分で仲間との小さなエピソード、主人公の葛藤、最終ステージ前の仲間との団らんシーン、すべてに決着をつけるといった感じで非常に分かりやすい所が娯楽作品として満点です

そして最終局面、ちょっと捻りがあったのがとても好印象です
なんというかMOTHER2のラスボス戦みたいな感じでした。

エピローグはそれぞれが再び家族に再開していき、ラーヤもお父さんと再会するわけですがまたRPGに例えて申し訳ないですがドラクエ4のエンディングみたいでちょっとうるっとしました。

登場キャラクターの個性豊かで中々不思議なバランスの仲間たちで何故だか新鮮な気持ちでした。
映像の美しさは最早言うまでもなく抜群で、風景や水の動きを観るだけで冒険している感じに浸れて結構ワクワクしました。
※特にナマーリが石化している龍の佇む平原を通るシーンの風景が美しかったです。

実に名残惜しい終わり方だったのでテレビシリーズやっても面白そうですね。