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ラーヤと龍の王国のネヲンのレビュー・感想・評価

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)
3.5
話の"起"の部分の見せ方が相変わらずスマートで最高、女性主人公のかっこいい肉弾戦もあり、確約された間違いない映像美……
と、楽しめるポイントは勿論たくさんあったけど、個人的にはあまり響かなかった。

まず、"大切な人を失ってしまった国民がたくさんいるのに、それでもまだ結託できない国々"という設定に乗れなかった。
過去の出来事を鑑みれば、「龍の石の力があれば世界を救えるかもしれない」というのは明らかなのに、なぜ6年も誰も何もしない…?私が国民なら動けなくても、せめて国政に対してデモとかすると思う…
この設定に最後まで乗ることができず、ずっともやもやしていた。

更に、世界の終わりのような状況が来るまで相手を信じられないナマーリ。
すごくかっこよくて魅力的なキャラで、彼女が最終的に決断を下すシーンもとても良いのに…
こんな状況になってもまだ結託したくない理由って何……!?という気持ちが強くて、スッと話が入ってこなかった。

そこからラストまでの流れは、予想できる終わり方だとしても美しかった。
良い部分もたくさんあるが故に、話の根底を支える芯の部分(世界観設定)が気になってしまい、乗り切れなかったのが勿体なかった。
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