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ブータン 山の教室のd3のレビュー・感想・評価

ブータン 山の教室(2019年製作の映画)
3.8
はじめてのブータン映画体験。自然美がすばらしい。このような自然は彼の地においてどこでもあるようなものなのか、あるいは丹念にロケハンした結果として見つけ出してきたものなのかが気になる。

「幸せの国」として知られるブータンは、首都ティンプーでも人口は10万人程度である。主人公の先生が、そこから辺境へ赴任することで物語は始まる。人口400人→人口3人!を経て、人口50人程度の集落へ到着する。
その地では村長以下の村人全員が教育を渇望しており、先生は「未来に触れることのできる人」として敬意を集める。人口が少なくとも、そこには確かな生活があり、幸せがある。

本作はブータンの現在を描いているとされている。かつては「幸せの国」として国内完結していた価値観も、情報化のせいで若い世代は外国へ目を向けることが多くなったと言う。ただ彼らはみずからの衝動を、時代や環境のせいにすることはない。どれほど辺境であっても、未来を描く生活だできるのだ。

幸せは、いまいる場所にあることを、幸せの国の人たちは教えてくれる。
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