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THE CAVE サッカー少年救出までの18日間/THE CAVE ザ・ケイブ レスキューダイバー決死の18日間のmaroのレビュー・感想・評価

4.0
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:90/172
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

実話ベースの映画としては、今年観た中だと、一番直近の出来事を扱っているのではなかろうか。
日本でもニュースでやっていたから覚えている人もいるかもしれないけど、2018年にタイで起きたタムルアン洞窟の遭難事故である。

2年で映画化してしまうのは異例の早さだと思うけど、ドキュメンタリーに近い映画だった。
しかも、出演者の何人かは実際に救助活動に当たった人たちなので、演技で言えば素人。
ただ、ちょっと不謹慎かもしれないけど、緊急を要する救助活動ということもあってか、緊迫感が強くて集中して観れるのと、事故の全容を知る上では貴重な映画かなって。

正直、地元でも危険で有名だった洞窟に入ってしまったのは不注意なのかなとしか言えないけれど、全員無事に生還できたのは本当によかった。
運び出す際、途中でパニックが起こらないよう、あらかじめ薬品を注射して眠らせていたっていうのはちょっとびっくりだったけど。

この映画を観て思ったのが、普通のダイビングと洞窟のダイビングは、事情がかなり違うのかなということ。
洞窟ダイビングの専門家を海外から呼んでいたし、酸素ボンベも2つ持っていくことが定石らしいけど、それほどまでに活動量が多いのかなって。
現に、救助隊の一人は酸素の残量がなくなって亡くなってしまったからね。。。

あと、子供たちを助けたい一心で強力な排水ポンプを持ってきた民間人が、許可がなくて現場に入れないっていうのはもどかしかった。
一刻を争う状況においてもそうなってしまうのは、まあ仕方ないことではあるけど、日本じゃなくてもそういうのは厳しいんだなと思った。

そして、タイの信仰心の強さ。
ただ「どうか無事に帰ってきますように」と個人が祈るレベルではなく、僧侶がやってきて、お供え物をして、洞窟の女神に祈るってのは、実際の救助活動において有益だったかは甚だ疑問だけれど、そういう文化なんだろう。

ちなみに、ネトフリでも映像化の話が出ているらしい。
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