ベンジャミンサムナー

今日もどこかで馬は生まれるのベンジャミンサムナーのレビュー・感想・評価

4.0
 馬に関わる色んな人にスポットを当ていて、一番印象的だったのは食肉センターの人。

 最初から食用として生産される牛や豚と違い、競走馬としてふるいにかけられ、そこから弾かれた馬を屠殺するというのは、やはり残酷さが違ってくる。(そんな馬の中には自らの運命を悟ってのことなのか、暴れたり涙を流す馬もいるそうな)

 しかも、そんな馬を一頭一頭ボルトガンで直接殺処分しなきゃいけない。

 馬に関わる職種の人たちは皆口を揃えて「そのことについては割り切らないと」と言っているが、それでも馬を直接手にかける立場は、自分だったら耐えられない。

 「中央で結果を出せず、地方に移籍しても活躍できるのはごく少数」という話を聞くと、現役中は地方(高知競馬)ですら一勝もあげることができなかったのに、今もマーサファームで余生を送れているハルウララのレアケースぶりを再認識させられる。

 ウマ娘効果で競馬界に関心が高まっているので、ここから引退馬支援の輪がもっと拡がることを祈る。

 っていうか、劇中で言われてるようにJRAが支援すれば早いんだけど。