ノラネコの呑んで観るシネマ

聖なる犯罪者のノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)
4.6
少年院を仮出所したばかりの主人公が、たまたま訪れた田舎の教会で若い司祭と勘違いされる。
司祭に憧れていた主人公は、そのまま司祭のフリをし続け教会で働き出すのだ。
司祭服を着てただけで誰も疑わず、本人もその気になっちゃうのは「小さな独裁者」を思い出した。
主人公は少年院の更生プログラムをミサに取り入れたり、我流のやり方で住民たちの信頼を得てゆく。
だがある時、この街に刺さったトゲとも言うべき、痛ましい事故の真相を知り、街の人々に本当の癒しを与えようとしたことで、徐々に歯車が狂ってゆく。
元から司祭になりたがっていただけあって、主人公はとことん“正しいこと”をしようとするのだが、その行動が一見善良そうな街の人々のダークサイドに触れてしまう。
人間はどれだけ罪深いのか。
罪が許されるとはどう言うことなのか。
見応えたっぷりの、ヘビー級の人間ドラマだ。
ブログ記事:
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