A8

グッバイ、ケイティのA8のレビュー・感想・評価

グッバイ、ケイティ(2016年製作の映画)
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現実味のないほど不条理に追い込まれていく主人公、、だがそれが現実なのだろう。

純粋無垢な主人公には働かず他人の夫に手を出す母と二人暮らしだ。しかもクソほど田舎なクソほどイカれてる町で暮らしていた。
養うにはウエイトレスの仕事だけじゃやっていけなく、必然的に娼婦のような仕事をしていたのだが、やっぱり彼女は無垢であった。
ある日、一目惚れをするのであった。それはいかつい男だ。そして母から言われた“笑う男は信用できない”というアドバイスが、彼は笑わない男であった。そして深い深い影が彼にはあった。
彼女は生まれて初めて恋をしたかのようにキラキラと輝いていた。しかし、この町で彼女のような無垢な子が素敵な恋愛をできるわけがなかった。

あまりにも不条理な追い打ちは目を塞ぎたくなるほど。最後彼女が目から溢れる涙を拭き表情を切り替え歩き出したその姿に新しい人生の始まりとこれから訪れる幸せを願いたくなった。
広大で山が見える美しい土地で人はどこまで醜くなるのだろうか。全員悪ではない。だが少なくとも閉鎖された町に希望は見出せなかった。
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