登場人物「分からない」
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ベストアンサー
ホラーの源泉は「未知」であり、「理解できない」ことであるという持論があります。
クリーチャーや幽霊等も姿形がくっきり見えるよりも、物陰から蠢いている得体のしれなさの方が実際の醜悪な姿を晒すよりも恐怖感を抱くと思います。
同様に人間怖い系においても、相手の思考の予測出来かねる得体のしれなさが恐怖となり得るのでしょう。
この映画では根幹の部分が宇宙の未知として話を進めるので、なにかが変異した現象は現実的に理解が及んでも「何故」そうなったかは説明のつかないまま話が進んでいきます。
絶妙な理解と不理解で進んでいく良い作品で、久しぶりに未知に対して恐怖と敬意を抱けた好きな作品でした。
登場人物達がしばしば不可解な事態に対して「分からない」と評しますが、この映画に置いて適切なセリフだったと思えます。
ただ、後半の畳み方の勢いがブルドーザーなのでもうちょっと情緒的であればさらに好みでした。
