HiromiA

シャドウプレイのHiromiAのレビュー・感想・評価

シャドウプレイ(2018年製作の映画)
3.4
 複雑でした。中国では刑事は単独行動するものなのでしょうか。たしかに若手と一緒に移動していたけど肝心なところでは単独に見えたのは同僚の移動速度が遅かったからなのかなあ。ヤンの父親の死の原因なんかが取り沙汰されていたけど、結局本筋とは関係なかった気がする。それでも共産主義なのに拝金主義という不思議な国中国の闇をしっかり見せていただきました。まあどこが検閲から復活したシーンなのかはわからないけど、この作品国内はもちろん国外で公開が許されたのは直接的に政治経済体制の批判にはなっていなかったからなんだろう。でも事件の背景には体制の矛盾や腐敗があり、刑事がまっとうな捜査すらできにくいことや暴力がまかり通り家長の言い分が通ってしまう社会なのだというかなりの批判が見え隠れしていたけどなあ。時間軸が行ったり来たりするし、登場人物のファッションがかなり変わってしまうため誰が誰なのかちゃんと把握できずに見続けるしかなかったけど、けっこ楽しめました。でもリンがなぜ夫殺しの汚名をかぶる気になったのか、その時点で真犯人がヌオだと気づいていたのか、そのあたりがいまいちわからなかった。
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