冒頭に白黒のスライドと共に出演者の名前が出てくるのが、昔の映画ぽくてもう好き。
悪そうな奴はだいたい悪くてよかったよくない。
人物みんなイカれてた。
顔で演技できるいい役者さんが揃ってる。
『レオン』や『アジョシ』のようなストーリーだが、全編に渇いた質感で観やすい。
ロードムービー風になる場面で数カットだけ、淡い色彩のショットが最高。
その瞬間だけは、あの二人はしばしの安らぎ、のようなモノを感じていたのではないか。
特にヒロイン像はなんと魅力的。シーンによってこちらの感情を揺さぶってくる。時に憎たらしく時に可愛らしく、時にカッコよく、時に醜く、また哀しみを知り、最後には少し大人になっている。
面白く切なく、妙な明るさもあるラスト。