ハレルヤ

運命じゃない人のハレルヤのレビュー・感想・評価

運命じゃない人(2004年製作の映画)
4.1
マンション購入と同時に恋人に振られた会社員の宮田。彼を心配する中学からの友人で私立探偵の神田。婚約者に浮気されて行く宛がない中、2人と出会った真紀。宮田を振ったあゆみ。ヤクザの組長の浅井。この5人の波乱万丈の一夜を描いた群像劇。

これは面白い!時間軸ずらし。関係無さそうなエピソード同士でも実は繋がっている。この場面の裏側ではこんな事があった等、この手の映画好きの好奇心をくすぐる構成の面白味を存分に詰めた作品。

内田けんじ監督の匠の技をたっぷり見せてもらえた気がします。「アフタースクール」「鍵泥棒のメソッド」は先に見ていましたが、この2作よりも好みかもしれません。

軽快な音楽。伏線の張り方と見事な回収。ラストシーンに至ってもニヤリとしてしまう面白さ。ヤクザが絡んだ物語なのに血生臭い争いも無し。むしろコミカルな作風。韓国映画なら容赦なくバイオレンスだらけになってたでしょう。前日に「藁にもすがる獣たち」を見ていただけにより一層そう感じました。

最近内田監督は新作出ていませんが、これクラスの映画作ろうと思ったら、やはり難しいかもしれませんね。密かに長い目で新作を楽しみにしたいと思います。
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