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カサブランカのpomeのネタバレレビュー・内容・結末

カサブランカ(1942年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

舞台はフランス領モロッコのカサブランカ。主人公リックと元恋人イルザ、そしてイルザの夫ラズロの三角関係を描く。

上映は1942年と第二次世界大戦真っ只中にあり、当時の国際情勢が色濃く反映されている。「ゲシュタポ」「親ナチ」「ヴィシー政権」「ドイツ第三帝国」など、世界史の教科書で見覚えがある言葉が生活の中で飛び交っていた時代に制作されていたものであり、ゲシュタポの前でラ・マルセイエーズを合唱するシーンからはドイツに占領されてもなお闘志の火を絶やさないフランス人の覚悟と誇りが伝わってきた。
近現代史を学ばれている方にはぜひ鑑賞いただきたい。

時代背景から離れ、肝心要のストーリーだが、正直イルザが気に食わない。
なんだこの女は。と何回も思った。
だが、イルザ役のイングリッド・バークマンが美しいから許してしまう、、。
美人が得するのはいつの時代も変わらないなと思った。
また、この映画は2回みるべきだと思った。なぜなら時代背景も相まって登場人物が持つ思想・対立関係が初見では理解できなかったからだ。
また、ところどころに伏線があるため、
1回目の時には味わえなかった「アハ体験」をきっと味わえるだろう。

上映時間102分とそこまで長尺ではないため、飽きることなく最後まで見通すことができた。
あまりに有名な「君の瞳に乾杯」の意味はよくわからなかったが、ミーハーとしてカサブランカを見通すことができただけでも良い経験になった。

最後に、映画冒頭で説明があったフランスからアメリカ・ニューヨークへの避難ルートだが、いつか辿ってみたいなと思った。
パリ→マルセイユ→カサブランカ→中立国ポルトガルのリスボン
→ニューヨーク、、。
見どころ満載ではないか。
ツアー化してもいいのでは、、?

(補足)
フランス警察(親ナチ)と思われたルノーがリックを庇った上にvichyと書かれた空き瓶を捨てるシーンには鳥肌が立った、、。
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