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カサブランカのOGのネタバレレビュー・内容・結末

カサブランカ(1942年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

フランスがドイツの傀儡政権になったことで、ナチスの手を逃れるために、リスボンからアメリカへ亡命するため、経由地としてカサブランカに多くの人々が集まっていた。リックはかつてフランスで恋に落ちたイルザとカサブランカ再会。イルザは反ナチス地下組織の重要人物ラズロの妻であり、カサブランカからの逃亡を計画していた。リックが持つ2枚のリスボンに行きの通行証を巡って、3人の恋の三角関係を描く。
メロドラマの王道である一方、1942年の映画で、ナチスドイツに対する嫌悪やドイツの傀儡となっていたフランス(ヴィシー政権)から逃れ、自由の国アメリカへの亡命を手助けするプロパガンダ的な要素が随所に見られる。
リック≒アメリカは"政治に介入しない(モンロー主義)が、弱きものに味方する"(リックの店("カフェ・アメリカン")で、リックは政治の話をすることを嫌う)
リックの店でドイツの軍人がドイツの愛国歌(『ラインの守り』)を歌うのに対抗して、ラズロを筆頭にフランス国歌(『ラ・マルセイエーズ』)を店員・客達が合唱するシーンは迫力があり、カサブランカが純粋な恋愛映画に留まらないことを物語っている。
名台詞「君の瞳に乾杯(Here's looking at you, kid)」の元ネタ。
イルザ役のイングリット・バーグマンが綺麗過ぎて見惚れる。
「難し過ぎてもう何も考えられないわ、代わりに考えて」は無責任すぎるやろ、と思ったが、男はこういう女性を守ってあげたくなっちゃうのかね。
リックはサムや店のことを闇市の大物のフェラーリに頼むが、自分が逮捕されることを見越した行動で用意周到でスマートな男気を感じる。
サムが歌う"As Time Goes By"がとても好き。
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