ひでやん

カサブランカのひでやんのレビュー・感想・評価

カサブランカ(1942年製作の映画)
4.0
第二次世界大戦中のモロッコ・カサブランカを舞台に、かつての恋人と再会した男の選択を描いたラブ・ストーリー。

古い歌ですが、沢田研二の「カサブランカ・ダンディ」は本作から付けられたタイトルで、「ボギーボギーあんたの時代はよかった」というサビのフレーズはまさにハンフリー・ボガートの事を歌っている。

なぜ、あんたの時代がよかったのか?キザな男がダサく見えず、粋でカッコイイと思われる時代だったからだろう。

「ゆうべ、どこに?」
「そんな昔のこと覚えてない」
「今夜会える?」
「そんな先のことは分からない」

酒に寄ったイヴォンヌの顔も見ずにそう言うボギーはカッコイイ。

「Here's looking at you, kid」という台詞を「君を見つめることに乾杯」ではなく、「君の瞳に乾杯」としたのは名訳だ。そんなキザな言葉もボギーが口にすると名台詞となる。

そしてイングリッド・バーグマンがただただ美しい…。頬に流れる涙も見つめる瞳も美しい。そりゃ、君の瞳に乾杯だ。

ナチス・ドイツの侵略から逃れ、アメリカを目指す亡命者にとって中継地点となるカサブランカ。その街でかつての恋人と再会したリックはパリの日々を思い出す。

イルザが選択する愛の行方と、リックが選択する通行証の行方。そんなロマンスとサスペンスがラストまで心を引き付けた。