ツクヨミ

この世界に残されてのツクヨミのレビュー・感想・評価

この世界に残されて(2019年製作の映画)
3.7
16歳の少女と医師のおじさん二人が孤独を埋め合うおはなし。
1948年ハンガリー、医師のアルドは元孤児の少女クララと出会う。お互いに大戦で大事なものを失った二人はしだいに一緒にいることで孤独を紛らわすようになっていく…
時代背景として第二次大戦後荒廃した世界と、ソ連による圧制もあり庶民は肩身が狭い生活を強いられたのが強く現れており、当時の生きづらさがよくわかりました。
そんな中でも強く純粋に生き抜こうとしたクララの姿が眩しく描かれていたのがよかった。また人は一人では生きていけないを体現したような、寄り添い合いのシーンが多く、心が温かくなる演出もよき。
二人の生活を主に描くので派手なシーンがなく地味めだが、二人の関係を描くにはこの世界がぴったりだった。
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