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この世界に残されてのmiuuのネタバレレビュー・内容・結末

この世界に残されて(2019年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

この作品は“人の温もり”に焦点を当てている。他の戦争系の映画とは視点が違うところに魅力がある。
ホロコーストを逃れて生き残った2人の物語。途中、クララとアルドの年の差愛に走るのかと思わされたが違う。人間愛、同志愛に近いものが2人の間にはあって。
クララの叔母さんと3人で映画を観たり、アルドの誕生日をお祝いしたり、抱き合うシーンはとてもよかった。血の繋がりなんて関係ない、人間が生きていくために必要な温かさを求めて、お互いを支え合い、受け入れあっていく姿に感動する。
2人には、恋愛感情もほんのりあったと思うが、アルドが常識的な対応をして、お互い別々に。

最後のアルドの表情と服装が気になったが明確な答えがまだ出せない。
自分の気持ちに蓋をしてきたのに、スターリンが死んで、情勢が変わり始めるかもしれないと予期して、自分の選択を憂いだ?その後一瞬目に光が差したから、希望も見出していたのかな。
ー嘘ついてる?
ーいつもさ
の台詞が冒頭と最後に出てくるけど、最後にクララが返した言葉で、前に進もうという意志が感じられて、自分に対する恋心は無くなった(と思わせた?)って感じたのかな。
このシーンのクララは、なんかすごく母性を感じた。
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