まぬままおま

アリ地獄天国のまぬままおまのレビュー・感想・評価

アリ地獄天国(2019年製作の映画)
4.2
大企業に就職する気をなくすすごい作品

アリさんマークの引越社やばいな…
SDGsに賛同しているらしいが、やっていること真逆すぎる…
差別なくそうとしてますか?
副社長とかやくざのような振る舞いですけど…
結局、私企業の利潤って、労働者をこきつかう暴力からしか生まれないのではと思ってしまう


***ネタバレ***
労働者として、法に基づく正当な権利を主張するだけで、配置転換されたり、嫌がらせされたり意味分かんないですよね
あと労働者組合でいろいろ活動していることが影響しているのか、1ヶ月の賞与が20円ってやばすぎるだろ…

途中、監督が友人を職場によるいじめで亡くしてしまったことを吐露するシーンでは泣きそうになった
監督自身の問題から出発するドキュメンタリーって心打たれるものがある

野村さんの訴えは認められ、営業の仕事に復帰したのはよかった。やっぱり諦めずに正しいことを正しく主張すれば権利は認められる。
ただ全ての労働者が同じように権利を主張できる労働組合のあり方だったり制度設計がされているのは疑問。
プレカリアートユニオンは、組合員が増加したといっていたが、引越業者からの組合員は0人といっていたから、無批判にいい状態になっているとは言い難い。労働者がどのようにすれば権利を主張でき、連帯できるのかその制度設計とか考えていきたい。

あと監督のリモート舞台挨拶も拝見させていただいたのだが、そこでびっくりしたのが、アリさんマークの引越社では社内に監視カメラが設置されていて、野村さんにうかつに話しかけられない状態があること。一緒に働く仲間なのに、監視の対象なのだな…やばすぎる