アリ地獄天国の作品情報・感想・評価

アリ地獄天国2019年製作の映画)

An Ant Strikes Back

上映日:2020年10月24日

製作国:

上映時間:98分

3.9

「アリ地獄天国」に投稿された感想・評価

『闘争の記憶の記録の大事さ、ドキュメンタリーの面白さ。』
社会の仕組みを知ることの大事さが分かる。明らかにおかしい環境でも、知識とそれによる余裕がなければ客観視できない。労働組合とのつながりを通して、闘い方を理解し自信をつけ強くなっていく様子が分かった。目の輝きや話し方、立ち振る舞いにも影響が。自分だったらすぐに辞めて記憶から抹消していたと思うが、粘り強く闘ってくれた人がいるおかげで社会が変わっていくのだなと。
ブラック企業というものについて、言葉は有名になったためもちろん知っていたがその実態をリアルに知りたくて鑑賞。

主人公の男性が会社の不当な理由のせいで、シュレッダー係に配置転換されてしまった場面をみたとき、自分がもしこの立場におかれてしまったらと想像するだけでも気が狂いそうでした😨
それでもめげずに立ち向かって、会社に対して抗議を続いていく主人公の男性には心を揺さぶられました。

映画に登場してくる会社の社長や副社長のような人物を減らしていくためにも、映画として人々に視覚的に分かりやすく伝えていくことは、本当に大事なことであると思いました...
hide51

hide51の感想・評価

4.0
 ドキュメンタリー、映画サークルの鑑賞会で。
 ブラック企業と戦う男性の精神力に驚き、感心しました。
 私的にも過労死基準の残業が続き、精神的に不安定な時期を経験しているため、主人公の気持ちがよく分かります。しかし、あんな前向きには考えられなかった。
 難しいことは分かっているけれども、誰もが適材適所で働ける社会になればいいなと感じました。
oyasu

oyasuの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

会社と対峙するのに参考になる。
労働法規を知らない、
知っていても、どうに使うのか、
使っても、心が折れそうな時は。

あの人、ほんまに、
本当に仕事が大好きなんだねえ。
大好きだからこそ、
誠実な環境が欲しい。
これは、ある引っ越しの会社に勤務する従業員が会社から不当な扱いを受け、社外の労働組合に加入し、その人たちの助けを得ながら、理不尽な対応をする会社と戦い抜く映画である。会社勤めをする人、会社を経営する人、特に若い方にはぜひ見ていただきたい。また、ケン・ローチの映画が好きな方にも是非お勧めしたい。
村山

村山の感想・評価

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まじろくでもない。4000人も社員抱えて組合もないような会社が有名タレント使ってテレビCM打てるぐらいに成長するのか、くらくらする。中心に描かれる西村さんの芯の強さ。あんな根も葉もない対応されたら、誰だって見捨てる。見捨てることは泣き寝入りだとわかっていても、見捨てる。なのに西村さんは己を曲げない。そしてこんなクソ会社のために奉公することを誓っているのだ。すさまじいものを見た。
かくわ

かくわの感想・評価

4.1
土屋トカチ監督による労働ドキュメンタリー2弾。
引越し会社で働く労働者を追ったドキュメンタリーでこれも実名で社名が出ています。(タイトルから大体分かりますが 笑)

長時間労働を強いられ、事故や破損を起こせば弁済で借金漬けになることを「アリ地獄」と自嘲する労働環境。
事故を起こし弁済を求められ、ユニオンへの加入をきっかけに不当な配置転換をされた西村さん(仮名)を追った3年間のドキュメンタリー。

映し出されるのはCMも流れ多くの人が知っているであろう大手企業の、ブラックすぎる実情。
労働環境というより、一従業員の追い込み方と、上層部の保身がエグい。

内容は驚くほど『フツーの仕事がしたい』と近く、10数年経ってもこのような会社が蔓延っているの絶望的すぎる。
一方、こういった作品が世に出て、映画という形で残るのは希望とも言える。

パンフレットには労働相談窓口の連絡先が記載されています。

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松本CINEMAセレクト
上映後アフタートーク
土屋トカチ監督

作品のきっかけや、監督の労働問題への考えなどを聞くことができました。

西村さん(映画後半では本名が明かされます)はこの3年間は「人生の誇り」と言っているそうです。
内容が内容なので詳細は控えますが、取り上げた企業の現在の実態などに触れ、ドキュメンタリー作家ならではの視点を知る事ができました。

2020-058-043
ユニオンで活動しながら疎んぜられながらもシュレッダーをかけにいくメンタルすごいな。
作中でシュレッダーに絡めた、シュレッダージョークみたいなのが要所要所で出ていたので
マイナスで捉えずブラックジョークのような感じで当事者と協力者の皆さんは言動力としてたのかな。

関西ヤクザみたいな上層部の方を拝見していて、地位が高いからといって見合った知識(今回であれば労働法)をふわっとでも把握してるとは限らないんだよな。
と改めて思い知らされる。

赤い背景に文字を打つ演出が何故だか好きじゃなかった。
八咫烏

八咫烏の感想・評価

4.5
ひょうひょうとした主人公の内に秘めた、自殺してもおかしくないような絶望感や大資本に一人で立ち向かっていく闘志、ひたすらシュレッダーをかけることを続ける精神の強さ。涙なしには見れない。一人の人が立ち上がり戦う姿は崇高である。

一人のなんでもない人があらゆる感情を背負って、人間になっていく。
シュレッダーをかけるという非常に機械的な仕事をするように強いられているが、その仕事に対する態度は人間的で、どうしたらシュレッダーの仕事を楽しくできるか考えているし、労組に入って仲間と共に理不尽に対して自分の頭で考えて自分の言葉を紡ぎ出している。非常に人間的な行為である。一方、会社の幹部で非機械的な仕事をしている人は、おそらく自分の頭で考えることをやめ、偽りの言葉を話し、非人間的な言動を行なっている。この対称的な関係が興味深かった。

果たして自分は、自分にやってくる理不尽に対してこれほど強く戦えているだろうか、社会の理不尽に対して戦えているだろうか、そのことを問い直すときにこの映画を何度でも見たい。そして私も人間にならなくては。
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