俳優陣が全員いい。キャスティングがドンピシャ。その中でもMVPは太賀。人の感情を揺さぶる演技が上手すぎるよ。脚本の強度がやばそうなので、もう一度見たい。一つ一つのシーン・発言に意図がありそうな印象。
美しい夜の東京を背景に三上が電話をかけるシーンが2回あった。しかし1回目と2回目は三上の置かれている心情は全く異なる。1度目は、社会の生きづらさを感じて、かつての反社の親分へ電話をかけて、戻りそうになってしまう。2度目は、再会を願っていた元妻から電話がかかってきて、この世界は生きるに値する「すばらしき世界」だと希望を見出し始める。1回目は東京タワーで、2回目は東京スカイツリーなのは何か意図はあるのだろうか。東京の象徴として2つのタワーを対比させるのは映像あるあるなのかな。
六角精児さん演じるスーパーの店長がレジで三上の就職を祝うシーンで泣きそうになっちゃった。あんな優しさと包容力は反則レベルでは？？
「普通に生きる」、それだけなのに実はかなり大変だし、ただそれだけで素晴らしいのかもしれない。
