月

すばらしき世界の月のレビュー・感想・評価

すばらしき世界(2021年製作の映画)
4.4
正義と暴力、あたたかさと冷たさ、清と濁。
整備されたように見えていた社会のレールは、実は不条理だらけの混沌で。
コスモス__“純潔”を抱えた一匹狼が生きるには、この世界は濁りすぎていた。

私達は?
清濁併せ吞めているふりをしていないか?
レールを歩けているふりをしていないか?
彼が目指した「すばらしき世界」に生きる私達は、どちらに走り出すべきだろうか。


今日は嵐。のち、雨。
濁りきった道路。広いだけで何も見えない空。
晴れる気なんてしないけれど、いつもよりほんの少し、あたたかさを感じる。
月