すばらしき世界のこうしくんのネタバレレビュー・内容・結末

すばらしき世界
というタイトルが秀逸だなと思った。

人間って良い面悪い面ほんとうにさまざまな面を持った多面的な生きもので。

三上は殺人やその他の犯罪を犯して何十年も服役していたけど、虐げられてる他人を放っておけない。
介護施設の阿部くんはとても優しくて花の扱いが上手だけど障害があって入居者を溺死させてしまいそうになった。

三上の周りには本当に彼のことを思って行動してくれる人がたくさん集まったけど彼らにもそうじゃない面はあるのだろう。
それでも彼に対して優しさをかけるということは、それは三上が引き出した面なのだろうか。

シャバは我慢の連続だよ。我慢のわりに楽しいこともない。（ニュアンス）
という台詞が妙に心に残った。

発作で苦しみながら、三上は最後にこの世界はすばらしいと思えていただろうか。
いじめを見逃し事なかれ主義で流すことで回っているこの世界はすばらしき世界なのだろうか。
（それでも役所広司演じる三上があまりに魅力的だったので、この世界はすばらしいと思えていて欲しい。）

役所広司、仲野太賀、六角精児、キムラ緑子、北村有起哉、養護施設で働いていたおばあちゃん
それぞれ演じる役の実在感がすごかった。