このレビューはネタバレを含みます
三上の生き様があまりに不器用で悲しい。一生のうちのほとんどを怒りと悲しみに任せて生きてきた男が社会復帰を目指す話。
社会のセーフティネットから抜け落ちそうになりながら、周囲の人間に支えられて生きることの難しさが際立っていた。
姐さんの言葉がこの映画を端的に表しているように思えた。
構図や色彩の美しさも、各シーンを印象づけており、登場人物の心情を効果的に伝えることに役立っていた。
三上の最期、手に握られたコスモスが美しい。
三上は人生を美しいと、世界はすばらしいと思えたのだろう。