タバスコスさんの映画レビュー・感想・評価

タバスコス

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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ブランドンクローネンバーグの映画は初視聴。

どこか共産圏の空気感を漂わせるリ・トルカ島が舞台であり、独特の文化・産業が他国とは切り離されて存在する。本作の主題になる「クローンへの刑罰」という異様な制
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ANON アノン(2018年製作の映画)

3.5

有り体にいうと甲殻機動隊のエピソードみたいだと思ってしまった。
盛り上がりに欠けるけど、近未来SFならではの設定とそれを生かした展開はあるので普通に楽しめた。

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

4.0

チェコの映像作家、ヤンシュヴァンクマイエルによるチェコの民話をモチーフにした作品。
ダークなおとぎ話程度に思っていたが、主人公夫婦の住むアパートがイヤなあるあるで構成されていて面白い。やたらとお節介な
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

砂嵐が舞い、食糧危機に苦しむ地球の終わりから人類を救うため、起死回生のプロジェクトが動き出す。
前半はとにかく登場人物が可哀想。
家族を置いて地球を離れることの心細さ、悲しさを冷たい宇宙の静けさが包む
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金の糸(2019年製作の映画)

4.0

90歳を過ぎたジョージア女性監督によるドラマ。
ストーリーは金継ぎに着想した人間関係の修復とのことだが、メインキャラクターは三人とも老齢でなかなか簡単ではない。
ソ連時代の高官だったミランダは典型的に
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

-

映像で紡がれた詩。
構図やイメージのアイデアがとても綺麗だった。
ストーリーの流れと監督の背景を後から知ったのでもう一度観直したい。

処刑人(1999年製作の映画)

3.5

深いことは考えずスタイリッシュな犯罪シーンと男達のノリに身を任せろって感じの映画で楽しい。終始ギャグっぽくて見易い。
刑事が一番変な人だったけどウィレムデフォーそこまでやる?って感じで気合い入ってる。
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

皮肉屋、堅物、かなりボンボンの黒人作家である主人公が、自分の望む文学作品が出版社に受け入れられず悩む。黒人のステレオタイプ(主にギャングカルチャー)に満ちた黒人作家の作品が世間に望まれていることへの疑>>続きを読む

アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

なんだか色々と100点って感じでは全くない(主に展開とか)少し変な映画なんだけど、観た後少し好きになってしまう、そんな映画。

心の病の原因が背信や不徳にあると本気で信じられ、拷問まがいの治療が行われ
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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

3.5

ふとしたきっかけで自分が過去にした浮気が幻覚になって襲いかかってくる。
映像として、現実と幻覚がシームレスにつながっているので非常に混乱する。また、小物を効果的に使って登場人物の心情を暗喩していた。ジ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

演奏シーンでの映像の作り込みがかっこいい。その他キャラクターに合った音色での演奏など映画化にあたってこだわったと思われる部分がスタイリッシュで面白かった。
(以下、やや批判的意見)
原作は仙台編まで読
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永遠の門 ゴッホの見た未来(2018年製作の映画)

3.5

ウィレムデフォーの演技が良かった。見た目が似ているだけでなく、ゴッホの内面と向き合ってその複雑な人物像を繊細に表現していたと思う。ゴッホは精神を病み、孤独や不安の中で絵を描き続けたとされているが、反面>>続きを読む

イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

3.5

ラストが良かった。俳優陣の演技も良く、最近観たウィレムデフォーの若い姿が見れる。
しかしながらラストまでが長い。主人公が過去を回想するターンのラブストーリーが長い。主人公の男、不倫はともかく色々我慢で
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8 1/2(1963年製作の映画)

4.0

現実と幻想が混ざりあっていて難しい、何かを考えていてああでもないこうでもないとイメージがまとまらない感覚。
ストーリーは哲学的で難解にも思えるが、悩んでいる主人公の頭の中なのでかなり混沌としている。
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.5

タイ版エクソシスト?ドギツい悪霊にとりつかれた女と土着の宗教の巫女や霊媒師のバトル。あまり観たことのない宗教感をベースにしているので面白い。
モキュメンタリーの形式ゆえに前半の方が怖い。兆候を示す不快
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リトル・ジョー(2019年製作の映画)

3.5

丁寧に育てるほど人々をハッピーな気持ちにする香りを出す花という既にヤバそうな物を作っている途中、花粉を嗅いだ人の様子がおかしくなっていく……けど主人公は開発責任者だし遺伝子もちょっと弄ったけどそんなは>>続きを読む

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

観ていてとても混乱する、というより混乱させられる映画だった。
映画全編を通してボウの感じている不安や恐怖が支配している。
ボウの見る世界を映しているこの映画では、ストーリーの理解や何が現実で何がボウの
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

倫理観の欠片もない鶏イヌとか最高だった。

ベラの無垢な視点を通して世界を冒険する映画でもあり、すべてを吸収して恐るべき速さで成長していく姿を見守る映画でもあると思う。ベラは常に世界に対して向き合い、
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