不本意な裁判結果ののち、それでも真っ直ぐ服役していた男が、出所後にその真っ直ぐさを貫いていけるのか。
序盤から泣いてしまった…。
役所さん演じる三上が純粋に生きていて、一所懸命で、笑顔が可愛くて、がんばれ、がんばれ、とずっと唱えていた。
きっと「普通」に生きていたら、真っ直ぐ生きていくことは難しいんだとわかっていく。
だからみんな、その葛藤にいる三上に温かく近づいていく。
過去を乗り越えて、なんとか塀の外で生きていけるように。半数が折れてしまう世界で生きていけるように。
すべての登場人物の言葉が強くこだまする。
自分はどちら側なんだろう。
確実なのは、ひたむきに乗り越えようとしている人を受け入れ、側にいて、応援する人間は、誰かの心を必ず救えるということだなあ。