会話劇として面白いのは、明らかだ。
登場人物の口癖や洒落た言い回し、会話していく中で少しずつ状況が明らかになり、会話によって関係性が変わっていくのが非常に面白い。
一方ではナイフ、一方では本という選択も何かを暗喩するようで面白い。
最終的に腑に落ちるような結果がほしいときには向かないが、ロードムービーのように流れる景色として会話や状況の変化を楽しみたいときにはオススメ。
演劇にしやすいソリッドシチュエーションなので、芝居にしたときに場面転換などをどう処理するか、考えながら見るのも楽しい。
美しく完璧に盛り付けられた食事なのに、これほどまでに美味しくなそうな食事シーンとなっている映画は初めて。