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プラットフォームのmatchypotterのレビュー・感想・評価

プラットフォーム(2019年製作の映画)
3.6
少し前にコレが面白いと勧められてたのを思い出す。
スペインの映画だったのか、なかなかスペイン単独の映画なんて観ないから新鮮。

ワンシチュエーションとも言えるが、そうとも言えないような。なかなかありそうでないシンプルなスリラー。

それはどこかにある塔のような。
1層、2人組。真ん中には“穴”。上から定期的にその“穴”のサイズピッタリの石段が降りてくる。
そこには一面の食べ物。
上の層から食べていき、その食べ残しが次の下層へ移動する、、、。

もちろん、上層は食べ物はたくさん、徐々に食べられてどんどん減り、下に行けば行くほど残飯化し、しまいには食べ物らしきものすらなくなる。

メンバーは固定。どちらかが“何か”でいなくならない限り。
基本的には相方は選べない。

そして、月に1回、眠らされ、ランダムシャッフルで“層”が変わる。
めちゃくちゃ序盤の上の層で、食いたい放題の時もあれば、どこまで続くかわからない100、200層代で、食べ物なんかない地獄のような層だったり。

何の目的で、どうしてこんなことしてるのか、自分は何をさせられていて、どうすれば良いのか、出れるのか。

主人公は比較的まともな男だが、徐々に同室の人物やそこで起きる出来事など、この状況下により、倫理観や、人間の尊厳が蝕まれていく中でどうしていくか、、、。

スゴいルールと状況だが、シンプルなだけにわかりやすい。
同部屋の相棒とのやり取りの1つ1つがとても意味ありげで、深刻。

無機質だから単調なようで、同部屋の相棒や、1つ上、1つ下の層と多少のやりとりがあったり、毎回その台に乗って子供を探しているという無口でやたらと生存能力がある女性が降りてきたり、動きはそこそこあって退屈はしない。

極限状態の中で、上に行ったり下に行ったりで良い思いもそうでない思いも経る。

途中でこのシステムの背景や、食糧の分量について知るキッカケもあり、主人公の彼が絶望に瀕しながら、新たな相棒と“覚悟”を決める、、、。

少し評価が低いのは、おそらく最後の結末なのかなとは思うけど、そこまでの過程はなかなか動きもあり、彼の心境の変化や、人間ドラマが垣間見れて楽しめた。

“サムライプラス”、全てはここから始まる。

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TSUTAYA DISCAS運営の映画コミュニティサイト「Discover us」にて同アカウント名でコラムニストをさせて頂くことになりました。
https://community.discas.net/announcements/ib1wyncr43idknqm
別視点で色々映画について書いていこうと思います!ご興味ある方は是非お待ちしております!
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