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おちをつけなんせのmitakosamaのレビュー・感想・評価

おちをつけなんせ(2019年製作の映画)
3.4
スカパーにて。のんちゃんがYouTubeで作った初監督作。製作費は安そうだが、のんちゃんの非凡さは感じられました。

遠野を舞台に、ちょっと捻くれた高校生をのんちゃんが演じる。妄想癖もあり友達や同級生が妖怪として見る。
祖母は近所の一軒家に住み独立。コレを桃井かおり。老け役だがチープなドレスを見に纏う。

なんとまぁシュールな作品だ。
僕の第一印象として「鈴木清順や寺山修司みたいだな」と思った。
そしたら番組で「ツゴイネルワイゼンと黒沢の夢を参考にした」と言ってたので、僕の勘は当たってたわ(笑)

あまちゃんで舞台にしていたので岩手は馴染みがあったこと、柳田國男は同郷だったことで遠野を選んだとのこと。
“おち”はバスなどを”降り”るを訛った言葉で”〜なんせ”も語尾につく方言らしい。
遠野方言の「降りなさいよ」ってのと、関西の「(話の)オチをつけろ」というダブルミーニングを狙ったとのこと。
この映画はオチて無いけどね(笑)

遠野は旅行に行ったことがあるので、ロケ地はなんとなくわかる。
桃井かおり演じる祖母が家を出るのはデンデラ野の民話そのままだね。
(長野の姥捨山は帰って来れない様な山奥に老人を捨てるが、遠野は割と近い所に強制的に独立させる。老人は畑を耕して生きていたがデンデラ野は痩せた土地で大変だったそう)

エンディングではのんちゃんの巨大絵画の制作が。自前の絵画を使うのは北野武っぽくもあるな。

のんちゃんは可愛いし演技は流石。桃井かおりとの掛け合いも楽しい。でも相変わらず猫背が酷いなぁ(笑)
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