パロマのデュボワ邸宅でのカボチャ（メロンじゃあないよね？）越しにアンリエットとカサノバの切り返しおもしろい。スペインとフランスが対峙して座っていて、衣装もスペインはやや陰気フランスはピンクとか、どちらも派手で悪趣味なのは変わりないんだけれどその対比や、虫に扮した同性愛のオペラを見終わった後の反応の差も良かった。蝋が垂れてこないのか心配になるシャンデリア、無数のパイプオルガンの不協和音、とにかくセットと美術はなにもかもが贅沢で溢れんばかりなのは楽しい。自動人形とのダンスもよかった。セックスしているときに動く鳥の人形もばかばかしい、老年ではバッサバサになっているのも良い。でも映画は好きになれないという不思議。女たらしは好色一代男の雷蔵ちゃんのほうが断然好き。
