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トルブナヤの家のかのレビュー・感想・評価

トルブナヤの家(1928年製作の映画)
4.6
冒頭の街が眠り、街が起きて顔を洗う、、、詩的なイメージで始まる映画。いいねいいね。

田舎から都会に出てきた娘と、マンションの住民たちと労働組合の話です。家政婦という職業の資料としても良いと思う。

バルネットは、ルビッチュやヴィゴーに並ぶ才能を持ってるかもしれない。

ロシア的なプッツンした衝動、破壊的なギャグ、恐怖心を持ってないのかと疑うようなアクション。すごいエネルギーの映画です。

田舎娘、アヒル、人形、人形!のモンタージュは笑いました。

途中出てくる階段の横位置全体部=縦長の構図はルビッチュの影響か。

物語の進め方に個性があります。なぜこうなったかと言いますと...と、映像を巻き戻してことの次第を説明(語り部にとっての回想として)していた。

編集技法も熟達していて、マスターカットから顔のカットバック、またマスターに戻るというテクニカルなシーンもあった。中間字幕は少なめなのに、内容もよく理解できるし、とても良いサイレント映画でした。ソフト化求む!
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