製作発表からずっとずっと楽しみでたまらなかった映画。
純愛というよりも「きわめて自分に似ている存在を見出したこと」に対する2人の高揚のお話だったように思う。ずっと探していた自分の片割れに出会えた昂りをゆるやかに継続させていく日常をみなさんは愛と呼ぶのですね。
ファミレスの、iPhoneの中の、パフェ越しのあなたが笑ってくれるだけでこんなに嬉しいなんて。
あとは作中にでてくるアーティストや作家や作品群がとにかく最高。それぞれの年の味を読んで、然るべき人に然るべき態度で語らせているのがもうあっぱれとしか言えない。
モノローグの掛け合いが本当によくて、モノローグなのに会話が成立していて、根本的にはもともと息の合った2人であることを体現しているようだった。
自分とはかけ離れた世界の話に思えてならないんだけど、それでも坂元裕二の脚本が、やっぱり本当にすばらしかった。ありがとうございました。
手を振る姿は美しかった。