「花束みたいな恋をした」という映画を観た。
本作では、終電を逃したことによって出会った男女の5年間の恋愛の様子が描かれている。
もっと端的に言えば、一つの恋愛の始まりから終わりまでが描かれている。
主演は菅田将暉さんと有村架純さん。
前半は、ひたすら二人が可愛い。
運命的な出会いと凡ゆる共通点から瞬く間に惹かれあって結ばれていく二人の初々しさがリアルで本当に可愛い。
しかし後半は、押し寄せてくる現実のせいで二人は少しずつ変わっていく。
そして、「これからも二人で一緒に過ごす為に変わらなければいけないこと」と「二人で一緒に居る為に変わってはいけないこと」この感覚を上手く共有することが出来ずに二人はすれ違って行く。
前半は心の声がナレーションで多く描かれるが、後半は心の声が少なくなっていく。
けれど、ナレーションがなくても心が見えるような場面が続いていく。
悲しい気持ちや寂しい気持ちが見え始めたら「さようなら」が近づいてきている証拠なのかもしれない。
恋愛映画というと「失恋」や「別れ」はバッドエンド的な印象で描かれていることが多いが、本作は違う。
この映画からは「さようなら」の後に残るものがその後の人生を変えていくことをポジティブに描いてるような印象を受けた。
たしかに、必ずしも嫌いになって別れるとは限らない。
好きだけど先が無い恋愛もある。
そういう意味でも、多くの人々に観て欲しい作品だった。
そして、すごく個人的なことだが僕にも約5年間付き合っている彼女が居る。
そのため、本作にとてもシンパシーを感じた。
変わるべきことと変わってほしくないことを互いに共有することが大切だと改めて思った。