リサ

花束みたいな恋をしたのリサのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

観賞後、2日経ってるのにいまだに引きずってる。
本当に逃げ場のない刺さる映画でした。
大好きでした。

麦と絹と同世代ということもあり、大学時代のシーンは懐かしみに引っ張り込まれてしまう。個人的に麦と絹が2人で行く居酒屋の深夜に空いてるってだけで選んだような安い居酒屋感(失礼)が最高。
引っ張り込まれた後に、2人の恋愛シーンが見るわけですが、それが単に理想的なキュンキュンってだけじゃなく、合間合間に中二病とはまたひと味違う大学生の絶妙な痛々しさがあって、グサグサ刺さってきます。 
そして、年月とともに2人の関係性が徐々に変わっていくんですが、なにが辛いって怒りのぶつけようがないところ。どちらかが浮気をしたとか、暴力振るったとか、定職にもつかないでプラプラしてるとか、そういう怒りのまとが本当にない。お互い気遣いも思いやりもあるし、一生懸命なのに、価値観だけどんどんズレていって、情熱が失われていく様が本当に切なかったです。その対比が至るところで描かれていてもういたたまれない。

最後のファミレスのシーンの麦の泣き顔がたまらなかったです。

有村架純、菅田将暉が本当に最高でした。
あるあるが散りばめられているせいもあるけど、2人の表情の表現が素晴らしくて、今をときめく美男美女なのに、なんか自分を重ねたり、近い友達の話を聞いているような不思議な感覚でした。
「これは、今日ここで会うためのチケットだったってことですね?」って言った後のえ、勢い余ってなんか割となこと言っちゃったけど、引かれてない?的な麦の表情とか、ドライヤーで髪を乾かしてもらっている絹ちゃんの表情とか、「またかとは思うよ、またかだから」と言われた後の麦の表情とか、もう全部最高でした。全部予告で見れるので是非見てほしい。
リサ

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